昔はモーレツに働くというのが、一種の美徳とされていました。なぜなら、働いていれば企業の業績が上がり、それが給与に乗っかってきたからです。
それは昭和の幻想というか妄想で、今はもう平成の世の中なのですよ。
給与が増えなければ消費する考えも減る
ところが今は儲けが出てお給与を上げるよりも、如何に給与を減らすということに注力されています。使えるお金ぎ少なくなれば、買い物は誰でも控えます。
そうして消費を抑えるようになれば、余裕があっても周りの雰囲気に流されて将来に悲観し、貯蓄に行ってしまうようであればどうなるか。それはもう皆さんがわかっての通り、市場にお金が回らずにさす、下降線の輪廻をぐるぐる回っている今なんですよね。
特に今は断捨離やミニマリストなど、物を買わない、持たないことが美徳という価値感もあるので、ますますお金が回らない経済となってきています。
本来、長い時間お仕事をすると、一般社員であればささやかな残業代というものが、お給料に入るはずなのです。ところが、「みなし残業代」というもので、実質長時間労働の温床を作ってしまっているのです。
みなし残業は日本のガン
みなし残業代は、その名の通り、残業代をあらかじめ予測した時間分を含んでいるのもです。そのため、必ずしもその分の時間を残業をしなくていけないものではなく、終業時間前に帰ってしまっても良いのです。
というのも、営業マンなどがお客さんの都合で労働時間が可変するもののためにあるものです。そのため、みなし残業代の適用できる規定として、職種が決められたり、労働時間に縛られない労働裁量制というところがポイントです。
ところが経営者や管理者が勘違いして、みなし残業代は残業代の先払いと勘違いしているケースがあり、みなし残業代分の時間を必ず働かなければならないということが行われています。
本来のみなし残業となるのは
- 直行直帰の営業マンや在宅勤務など
- コンサルタントや研究職など
- 企画業務を行う人など
といったかなり限定的なケースで、さらに時間に縛られない、労働裁量型勤務となります。
なのでみなし残業分いなくてもよく、さっさと帰っていいんです!
あくまでも予定ですから。
なのに「みなし残業代分残って仕事しろ」というのないはずなのです。
これに油を注いで、ブラッキー会社が更にファイヤーさせているのは、規定時間+みなし=労働時間と教え込まれているところ。残業代あげているから遅くまで働けってこと。そしてみなし時間を超えても残業代を払わない会社もあってめちゃめちゃ。今の労働基準法は、時間単位の労働が概念となっていることを覚えておきましょう。
しかも厄介なのは、みなし残業代というのは、職種手当に含まれていることが多く、入社してから気付いたということもなくはありません。ひどいときは気付いていないのかもしれない。
このようにみなし残業代のおかげで、なかなか帰れなくなるのは、このご時勢では古い制度となってしまいました。趣旨としては正しいのですが、目的外が多すぎて、逆効果になってしまってます。
仕事は量より質が求められているが、会社が判っていない!
短時間で稼ぐ人、長時間をかけて稼ぐ人、それぞれのペースで仕事ができるようにするには、今の時代に象徴されるような時間給的な考えではなく、労務量的な考え方に変える必要があります。
その具体的な方法の一つとして、少し前に日本政府が発していた、「同一労働、同一賃金」ということに、顔を向けて考えなければならないと思います。
お金稼ぎに会社来ているのに、稼げない会社なら、社会から要りません!
そう、儲からない会社は退場するべきです。